じよだより。

おもったことをだらだらと。

渋谷(仮)から一気に地下生活に転がり落ちる話。

※長いので時間に余裕がある時に読んでください。

 

 

 

 

地上で楽しく暮らしてた。

サークル的なものに入り、ワイワイやっていた。

その帰り、すこしめまいがして意識が飛んでしまった。

 

「びっくりした…」と急いで起き上がりカバンを肩にかけ家に帰ろうとしたところ、となりで寝転んでた女性に声をかけられる。

 

「あんた、どこ行くんだい」

「家に帰ります」

「帰れやしないよ」

 

変な人だ、そう思いながらその場を去ろうとする。

でも離してくれない。

 

「あんた、助けてくれよ」

「何がですか」

「…あんた、寝てる間に何もされなかったと思ってるのかい?」

「…?」

 

治安の悪い渋谷(らしき場所)

隣には明らかに何日も路上で生活している身なりの女性。

 

サイフやられたか、と思った。

カバンの中を探しているうちに女性は歩き出して地下街へと向かってしまう。

 

サイフは見つからない。

やられた。

 

女性を追いかける。

歩き慣れない地下街はまるで迷路。

ちょっと疲れた…とベンチに一旦座るものの、そんな時間はない、とすぐに立ち上がる。

 

明日のサークルでの集まりは何時だったか…の確認をしようと携帯電話をポケットから出したら大事にしていたストラップがなくなっている。

とても大事なものなのに…

いつから…どこで…

 

もう疲れてしまった。

 

帰ろう、サイフは仕方ない。

歩いて帰ろう。

 

しかし、この地下街は本当に迷路のようだ。

油断したら一生出られなくなりそう…

 

なんとか人のあとをついて行ったりしながらで地上に出られた。

帰ろう…疲れた…

 

 

次の日、サークルでは発表会の選抜を決めていた。

わたしも選抜入りしたい。

と思いつつも、なかなか呼ばれない。

狙っていたグループはとても意識の高そうな子たちが選ばれていた。

残るは下っ端グループ。

とはいえ残ってる人は人情味が熱く素敵な人たちばかり。この人たちともやりたいな、と思ってる。

○○…○○…○○…

 

呼ばれない。

ダメか…と思ったら

「おまけで、お前な」と。

わたしをおまけだけど入れてもらえた。

嬉しくて仕方ない。

 

ありがとうございます!がんばります!

 

選ばれた人たちで集まり自己紹介などをした。

とても楽しそう。

週明けから選抜での練習がはじまるみたい。

 

わたしは週明けまでに同じグループの人たちと仲良くなりたいと思った。

 

嬉しい帰り道。

また昨日と同じ渋谷を歩いている。

今日は別のグループの選抜になった子と。

その子は女の子でとてもミステリアスな空気を纏っている。

でもそっちのグループもなんだか楽しそうだから、発表会楽しみだね、など他愛のない話をした。

 

ふと彼女が立ち止まった。

「どうした?」と思ったら昨日わたしが目を覚ました場所だった。

汚い身なりの女性はいない。

 

「どうしたの?」

「ん?別に…」

「ねぇ、早く帰ろうよ」

 

わたしが帰ることを促しても彼女は立ち止まったまま。

 

「…サイフ、見つかった?」

 

その言葉にびっくりした。

サイフをなくしたことはサークルの人たちには言ってないから。

 

「あなた…!」

「きて。今日はもっと深くまで」

 

そう言いながら彼女は地下街へと向かっていった。

訳がわからないまま追いかける。

長い道。不思議な空気。

昨日と同じベンチで一休みしようとしたら、なくしたと思っていたストラップが。

ベンチに引っかかってちぎれたのか…見つかってよかった…とホッとした。

 

「ねぇ、こっち…」

彼女は地下街の奥まで誘ってくる。

さすがにこわい…

でも何故か逃げるという選択肢は頭の中にはなかった。

 

もうここまでくると人が人の形をしていなかったり、大きすぎる人が沢山いたり…

びっくりしながらも何故か受け入れる自分がいた。

 

ちょっとした先になにか動物が震えているのを見つけた。

とても小さい。

 

小さい体のわたしよりももっと小さい。

その動物を抱き上げた。

震えている。寒そう。

わたしはその動物を抱きしめた。

 

すると、周りの人たちが大騒ぎ。

「あいつ…抱きしめてるぞ!」

「やりやがった!」

 

などの声が上がり、今まで飲み屋(というよりフードコートのような開かれた食事場)で食事していた、人とも言えないような姿の人たちが慌ててあっちこっち走って逃げていた。

 

「あいつはやべぇぞ…」

 

そう、どこからか聞こえてきた。

わたし自身、何かが変わっていくような音が体の奥底からしたのを感じた。

 

 

もう何年経ったのかわからないがだいぶ時間が経過した。

 

わたしはすっかり地下の生き物。

ボロボロの身なり。言葉もすっかり地下の言葉。

ただ、心のどこかではちゃんと地上にいた頃の記憶はある。

なんで自分は地下に来させられ、生活をしているのだろうか…考えない日はない。

 

今はとあるグループの中に所属している。

この地下を護るための存在。

悪いやつには制裁を、という地下の中でも裏側の立場。

楽しく酒飲んで日々を過ごしてる奴らとは生き方も考え方も違った。

地下でもこうも違う生き方があるのか、と最初はびっくりしたものの、今はもう慣れた。

 

心のどこかで地上に帰りたい、という気持ちはある。

いつもタイミングを伺っている。

仲間達には気付かれないように…

仲間達も自分はどこの出身かなど、話す者はいない。

地下ではそういうものなのだろう。

 

 

ある日、大きな事件が起きた。

地上から誰かがきて大暴れをしているようだ。

地下の者たちは大パニック。

自分たちは出動要請がでた。

上からの指示は「騒いでる者を皆殺しに」とのことだった。

 

地上の者も地下の者も戦闘態勢の者は殺せということだった。

こんなことは初めてだって。

 

地上からの者が暴れてるというのも滅多にない、その上地下の者たちも一緒になって暴れているというのは初めてだ。

 

地下の者たちは強い。

大きな者も力が強い者もいるからってのもある。

ただ、地下の者は頭がよくない。

なにかを深く考えて行動するというよりも、感情任せで動いてしまう。

 

このグループの者たちは比較的冷静に物事を考えている。

もしかしたらみんな地上からきた者なのかもしれない。

さすがに今までに経験のない大きな争いだから、全員が生き残れるかわからない。

「力を尽くそう、帰ってきたらみんなで酒でも飲もうか」

となんかフラグが立っているような言葉をリーダー格の者が吐く。

 

「こんな地下の奥で死ぬのはまっぴらだ」と言い、自分は指示された場所へと向かう。

自分にはペアになっている女性がいる。

とても不思議な女の子。

頭がキレて判断能力が高い。

信頼している。

 

 

争いの中に飛び込み、ひたすら殺していく。

殺す方法はさまざま。

銃だったり毒を撒いたり刃物だったり。

 

ちなみに自分は毒を得意としている。

 

毒といえど一瞬であの世行きのものから痺れや麻痺がでるもの、眠ってしまうもの…飲ませなければならないものから匂いだけで効くものや舌先に触れるだけでいいものなどさまざまだ。

そういうのをうまく調合している。

 

どうにかこうにか、争いは終息していった。

みんな今までにないくらいボロボロに疲れている。

 

基地へ戻るとみんなにお茶を淹れた。

体が動ける者は甘い菓子を集めてきてくれたり。

それぞれ、疲れていながらもみんなで労り合いたいという気持ちがあったのだろう。

動けない者を手当する者も大忙しだ。

 

各々がいくつかのテーブルに座り、飲み会のような宴がはじまった。

 

一つのテーブルで4.5人座れる。

自分は普段から接点のある者たちとテーブルを共にした。

 

「あのときのお前のあの行動よかったな」

など、互いの動きを褒め合いながら次はこうだななどの作戦立てなどもしていた。

何時間か経った頃、周りのテーブルの者たちは疲れてすっかり寝ていた。

自分たちのテーブルももうお開きかな、というような頃、ある者が口を開いた。

 

「上に帰りたい…」

 

びっくりした。

こいつは地上出身だったのか。

 

「は?なに言ってんだよ。今後もここで過ごそうぜ」

となだめる者に対して

「俺は!!向こうの生活がよかった!!!なんで…こんなところで…はぁ…」

と一旦怒りで暴れるかと思いきやため息をついて座りながら下を向いてしまっている。

 

空気が一気に凍りつく。

 

なにもいえない。

自分もそうだから。

上に帰りたくて仕方ないが、今更上に帰ったところで…とも思っている。

 

どうしたらいいんだろう…

 

その時、ふとペアの女の子が見当たらないと思い周りを見回した。

 

いない。

最初は同じテーブルにいたはずなのに…

 

お茶にも菓子にも口をつけないない様子…

口をつけていないのはこの子だけ…

 

えっ…?

 

という疑問をよそに同じテーブルの者が一人急に眠り始めた。

こんな空気の時に急に眠るのか!?

 

と驚いたと同時に「なにか薬が入ってるんだ」と気づく。

 

ペアの女の子の仕業だ。

 

しかし、地上出身とカミングアウトした者と自分は何もない。

 

どういうことだ?

そいつと目を合わせるがお互い理解できない、という顔をしている。

 

そこで女の子が奥から出てきた。

 

 

「今のうちだよ」

 

えっ…?

どういうことだ…?

 

 

「あんたたちは帰るべき。そう思ったから地上の者たちには効かない毒薬を盛った」

 

ここで寝ている者たちはみんな地下出身なのか…

こんなに多くの者が地下で生まれながらも知恵を絞って今までやってこれていたのか…

 

「さ、帰りな」

 

そう言われてれば立ち上がり出口へと向かうが

「そこから出たらだめだ、こっちから」

と指示され横穴から出るようにと言われる。

地上への道は争いで大きな穴が空いたからわかりやすくなっている。

 

 

「ねぇ、アンタ」

と女の子に声をかけられる。

「これ、忘れもんだよ」

 

そう言って手渡されたのはあの時地下に来た時に持っていたカバンだ。

なんでこの子がこれを…?

 

不思議そうに見つめると

 

「あたしが連れてきたからね…まさかこんなことになるとは思わなかったけど」

 

と。

地上にいた頃にこの子と出会っていたことに今気づく。

そしてあの時の彼女はこの子だったのか、と。

 

 

「ごめんね、帰っていいからね。今までありがとう」

 

そう言われて

「こっちこそ…ありがとう…」

と返した。

 

 

帰り間際に彼女が

 

「発表会…でたかったね…」

 

と呟いたのが聞こえた。

 

 

あぁ、そういえばサークルの発表会があったな…と思い出した。

 

そう思った途端に自分は女の子の手首を掴んで一緒に走り出した。

 

「今からでも間に合う、発表会に行こう」

と言った。

 

女の子は無言で頷いた。

 

 

 

この扉を開けば地上へはすぐ。

 

地上がどうなっているのか…

自分たちは暮らしていけるのか…

 

わからない。

けど、知りたい。帰りたい。

 

扉の隙間から眩しい光が差し込んだ。

 

 

 

 

 

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以上です。

 

なにを読まされてんだ!?

てお思いでしょう。

 

これはわたしがみた夢を文章に書き起こしたものです。

 

久しぶりに最初から最後までしっかり覚えてるものをみたので忘れないうちに書き起こしてみました。

 

渋谷(仮)はこわいとこですねー。笑

 

 

あとなんのサークルでなんの発表会があるかはわからずじまいでした。笑

 

こういう夢をみてるよ!

てのを知って欲しかったのと、あとで読み返したいからってことで記録。

 

はー。

もっとハッピーな夢を見たい。

ちなみに地下は空気がホコリっぽくてみんな身なりがボロです。

 

こういうしっかりした夢を見ちゃうと今後また同じところに行くことが多いから、また地下もしくは渋谷(仮)の街並みを歩く可能性が高いです。

 

ひぇー…

 

 

 

( ´-` ).。oO(じよ。)